研究室の音楽

仕事中は研究室で音楽を聴いています。

NFJ TUBE-03J+の修理・改造2.解析

TUBE-03J+ですが、構成はTUBE-00Jにトーンコントロールを追加した形です。真空管のB電源はDC-DCコンバータで100Vを生成し、この昇圧部はTUBE-00Jと全く同じです。また、オペアンプに供給する単電源も一石によるリプルフィルターを通しており、これもTUBE-00Jと同じです。いくつか開けてみたのですが、面白いことに高圧部のデカップリングコンデンサーは400V22uFのものと250V33uFのものを適当に使っているのでしょうか、個体によって違うのが入っていたりします。電源の回路は一緒なのですがこのスイッチング部はケース内で金属の仕切りで仕切られています。ここがTUBE-00JやUnlimitedと違います。

信号の経路はNF型のトーンコントロールがついているからでしょうか、抵抗などの定数が違うところがありますが、基本的にはやはり同じ構成です。ただ、部品が少し違って、スルーホール抵抗のところがチップ抵抗であったり、その逆であったりするところがあります。例えばプレート抵抗は00Jではチップ抵抗ですが、こちらはスルーホール抵抗です。また、オペアンプ部と真空管部をつなぐカップリングコンデンサは10uFの電解コンデンサではなく、WIMAの2.2uFです。つまり、トーンコントロール回路を入れなければ、カップリングコンデンサはすべてデフォルトでフィルムコンデンサとなります。トーンコントロール回路を入れると、1段目のバッファとなるオペアンプと2段目のトーンコントロール回路の間にカップリングコンデンサがあり、これは10uFの電解コンデンサでした。このコンデンサは個体により汎用品とオーディオ用が入れてあるものがあるという違いがありました。このアンプがTUBE-00J+トーンコントロールと考えると個々の部品は結構大切と思うのですが。このコンデンサはボリューム(帰還量の調整による)によって1段目のオペアンプの出力部の基準の電圧が変わってしまうから入れているようです。実測してみると2段目の入力に比べてプラスになるときとマイナスになるときがあるようで、極性のあるコンデンサで大丈夫なのかとも思います。ただ、0.1V強なので、大丈夫なのでしょう。また、おそらく、トーンコントロールを目いっぱい使わなければ、このコンデンサーは無くても2段目のオペアンプはスイングできて、音はひずまないようにも思います。あとで確かめてみたいと思います。