研究室の音楽

仕事中は研究室で音楽を聴いています。

EL34シングルアンプ21:完成・試聴

初めての真空管パワーアンプ・EL34シングルアンプの改造が終わりました。


このアンプでの改良した点は

1.100Vでの動作

2. 小から中出力での低歪性化

3. 3結と5結を切り替えられる。

4. KT88に差し替えられる。

といったところでしょうか。このアンプを改造した経験からの感想は真空管アンプは回路は簡単ですが、こんなにもいじれる部分があるのかということです。今回は特に2の目標があったので明確に改造することができましたが、他の目標、例えばパワーを優先するなら全く違った設計になったと思います。こういうアンプがいいなというのに窮屈ですが合わせていけるのは面白かったです。また、LTspiceによる検証は極めて強力でこれがなければ今回のセッティングはありえなかったでしょう。実際動作点は両段とも普通とは少し違うものと思います。ずぶの素人がここまでできたのはひとえにこのシミュレータのおかげです。

出てきた音ですが、まず、5結も問題なく聞けるようになりました。くすんだ感じはかなりなくなってパワーがあるので楽しく聞けます。これに対して3結は基本的にボリュームをほぼ全開で聴くことが多いですが、これもとても気に入りました。何より、眠っていたアンプが第一線に復帰できたのは何よりうれしいです。あと聴いていると気持ちよくなって寝てしまうのは困ったことです。

このために買った虎の子KT88(ムラ―ド)も試してみました。

KT88で


球を変えても問題ないとあらかじめわかっているので安心して楽しめます。スピードがある音でこれもとても気に入りました。5結は特にいい。KT88もさせるようにしておいてよかったです。

KT77(JJ)もEL34のセッティングで聴いてみましたがこれも明るめで一番気に入ったかもしれません。前段も6n9pと6SL7と変えれるのでこれだけでも結構楽しめます。

私の初めての真空管パワーアンプは中国大陸からやってきたやってきたお安めのものでした。しかし、最終結果から見ると改造のベースとしては十分と思います。パワー重視の背伸びしたセッティング(しかも110V)でしたがちょっとした調整でどんどん音が変わっていくのは新鮮でした。真空管の勉強にもなって、改造・試聴ととても長い間、大変楽しめました。もう一つ買ってまた別のチューニングをしてみようかな。