研究室の音楽

仕事中は研究室で音楽を聴いています。

真空管アンプジャンク品:6BM8プッシュプルアンプ1

実物が届きました。外観はまあ、汚いですね。トランスはOPTも電源もタンゴのトランスでした。このトランスはとても人気なようで搭載しているだけで値段が上がるようです。トランスが大事なのはわかりますがタンゴというだけでよくまあ、こんなに払えるなというのをしばしばみるのですが、今回はとてもお安めに手に入れることができました。電源コードが切られており、このままでは通電検査もできません。が、まずはどんな真空管のどんな回路なのかを特定しなければなりません。これが分からない状態でお金を払っているわけですから、わたしもタンゴトランスのことでとやかくなどいえませんね。そのOPTですが、1次側がP-SG-B-SG-Pとなっているのでまず、プッシュプル、そして出力段は5極管確定です。今回はミニチュア管のプッシュプルということで楽しみですね。それぞれPが対向している真空管ベースの6番ピンに、SGが7番ピンに入っているので、ピンアサインは6番が5極管のプレート、7番が5極間のスクリーングリッド、かつ、真空管は4本しか刺さらないので真空管はおそらく5極管と3極間の複合管。また、4番ピン5番ピンがヒーターでつながっている電源トランスからも6V点灯であることもすぐにわかりました。真空管に詳しい方ならこれだけでピンとくるのでしょうが、私はここからデータベースと格闘です。まず、9ピンのミニチュア管で5極管と3極間の複合管、6V点灯というものをピックアップして一つ一つデータシートを当たっていきました。また、このOPTには6BQ5, 6V6, 6GW8, 6GA4用と記載があるので、これにあるのは6GW8かなと考えました。回路を追っていくと9番ピンにも高圧がかかっているようでこれが3極管のプレートでしょう。しかし、7番ピンがシールドとなっていてこれは違う。実機では2番ピンがシールドされています。なにかなと思って調べていると6GW8は6BM8の上位版という記述を見つけました。6BM8のデータシートを見てみるとピンアサインはぴったしです。よく使われる真空管のようですしこれで間違いないでしょう。6BM8は超3結という回路を勉強した時、回路図を見ていた真空管でしたが、回路の勉強ではピンアサインまでは注意しませんものね。また、6BM8はこの回路のアンプを将来作ろうと思って以前Nationalのをジャンク品ですが手に入れていたのでした。13958 松下電器 6BM8 4本 低gm値 ジャンク品 MATSUSHITA 真空管 _画像1

 


しかも少し多めに4本も(超3結シングルでは2本しか使わない)。ということは回路さえ直せばすぐにでも聴けるということで俄然やる気になりました。今日はここまで。