研究室の音楽

仕事中は研究室で音楽を聴いています。

EL34シングルアンプ14:5結の検討②

第2グリッドの電圧がどう影響するか見てみましょう。LTspiceを使えば次の回路でV3の値を指定すればその条件でのプレート曲線が書けます。

まず、G2=250の時、これはデータシートに乗っている曲線と比較してプレート電圧100V以上はとてもよく再現していると思います。

G2=250V

これに対してG2=180Vの時は

G2=180

全体に電流は低くなりますが、特にバイアスが20Vより深くなると何も起きません。つまり出力+の方にはこれ以上増幅しようがなくクリッピングするという出力解析の結果と整合性があるものとなります。G2の電圧を上げる。これがまず手を入れるところのようです。それには電源をいじる必要があります。
このような解析はデータシートからだけはなかなかに難しいと思います。データシートには(EL34の場合)G2=250のプレート曲線しか載っていないからです。それがLTspice(と中林氏のライブラリ)を使用すれば180Vの曲線がいとも簡単に手に入れることができます。皆さんも一度ご自分のアンプの回路をこれで試されてみてはいかがでしょうか。