研究室の音楽

仕事中は研究室で音楽を聴いています。

EL34シングルアンプ15:5結の検討③

さて、G2電圧を上げるよう改造していきます。まず、オリジナルではチョークから出たB電源がまず、出力トランスを通ってEL34に供給されるために分岐し、その後10KΩを通ってEL34のG2と初段のプレート抵抗(現在は39KΩ)に分岐ましす。つまり、この10KΩをいじればG2電圧を下げられます。一番簡単なのはG2への供給はこの10kをスキップしてしまうことです。プレート抵抗より若干高いG2となるわけですが、G2損失もG2最大加圧も超えていませんので問題ないと思います。しかしながら、しらべてみますと、この方法では別の問題、ハムが発生する可能性があります。電源電圧にハムなどの変動があるとそれがもろにG2にかかります。G2はグリッドですからコントロールGほどでないにしろ、これが増幅されてプレート電圧に変化を起こしてハムとなるわけです。ここで抵抗(とコンデンサ)を入れておけばフィルタとなって電源のハムを軽減できます。実際、LTspiceで検討しても1kΩを入れるだけで増幅されるハムは1/10程度にまで下げれます。こういう検討ができるのもとても便利です。この結果より、まず1kΩを通してデカップリングしたのち、G2へと接続し、初段プレートへはその後9.1kΩを通って電圧を供給することとしました。その際ついでですので、ここから左右に分けて(コンデンサも追加し)、電源の安定と左右のセパレーションの向上も目指すこととします。

5結での電源の振り分け

これらの電源は3結でも同じように使用しますから、3結の回路でもシミュレートしなおして問題がないかもう一度確認しました。