研究室の音楽

仕事中は研究室で音楽を聴いています。

EL34シングルアンプ20:改造

さて、今までの検討を活かすべく、EL34シングルアンプの改造を開始しました。出力管、整流管は印字が後ろになっていしまう配置でしたのでついでにそれも直します。

まず、3結か5結、EL34とKT88、帰還量と無帰還、のプレート電圧の切り替えの3つのスイッチを取り付けました。前の二つがon-on、 帰還のものがon-off-onです。これらのトグルスイッチの穴あけですが、ステンレスの加工は大変でした。ポンチを打つのもドリルを扱うのもかなり力をかけなくてはならず結構怖い感じです。まず2㎜でガイドの穴をあけてから6㎜に替え、最後はリーマーとやすりで仕上げました。この3つのスイッチを固定してから配線の変更をしていきます。


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まず、抵抗の換装です。今回6SL7の位置変更はしませんから、前段のカソード抵抗1kΩは位置をそのままに4.7kの替えます。プレート抵抗は同様に82kを39kに替えます。このプレート抵抗は左右が同じ電源の10kΩに接続されており、その部分でEL32の5結の時の第2グリッド接続されています。今回この10kΩを1kΩに換装し、前段との接続は外しておきます。この1kΩの横2つのラグ端子が開いているので、ここに左右別々に9.1kΩの抵抗を新たに設置し、先ほどの前段の接続をつなげます。個々の部分に新たに左右独立の24uFをかませますが、これはラインアンプの時に浮いて12uFのコンデンサ4つをユニバーサル基板上に組んでスズメッキ線でここの部分に接続と固定を行いました。


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次にEL34まわりの接続を外して、この真空管端子を180度回転させて配線をし直して、、、と続くのですが冗長なので省略いたします。スイッチの取り回しで配線が長くなるのでハムや雑音のことを考えながら配線するのと、端子の180度回転は思っていたよりも面倒で3時間ほど費やしたかと思います。テスターで結線と取り付けた3つのスイッチによる回路の抵抗値の変化を確認したのち、真空管を挿して電源を入れて異常がないのを確認。いよいよ音出しで、テストスピーカをつないで正弦波を入れたところ、問題なく音が出ました。各スイッチを変えると(この時電源は切りましょうね)予想通りの音量の変化が出ます。素晴らしい。ここで周波数特性を計っておくべきだったかもしれませんが、せっかく音が出たのですから、早く音楽を聴きたいですよね。ということで、システムに入れて試聴です。