研究室の音楽

仕事中は研究室で音楽を聴いています。

EL34シングルアンプ5:LTspiceの利用①

学部自主研究も終わったので怒涛のような2月も終わりです。あとは年度締めの雑務が大量にありますが、6日休みを取らないと学科長室に呼びつけられてしまいます。またあわただしい1月になりそうです。

3つほど真空管パワーアンプを作製・修理してきましたが、これらに手を加えていきたいと思っています。その際にどんな挙動をするのかシミュレーターで検討できればとても便利です。真空管アンプは必要な素子が単純で回路構成からシミュレートしやすいと思いますが、肝心の真空管やトランスのモデルが手に入れにくいという問題がありました。以前のラインアンプに使用していた6J1や5654Wはこの本

 

 

を参考にしてデータシートから3結の場合のパラメータを推測して構築して大変便利でしたが、5極管の5極接合で第2グリッドの電圧を変えたり、UL接合を考えたりという場合は手が出ませんでした。何とかならないものかと思っていたところ中林歩さんがRを使用した真空管のインプリメンテーションを公開されていました。

ayumi.cava.jp

電脳時代の真空管アンプ設計というサイトです。ここでは特性曲線からパラメータを拾っていきそれを基にSpiceモデルを作製する手順が記載されていてまず。大変有意義なのですが、それでもパラメーターを拾うのは面倒ですし、(当研究室ではRが使えますが)Rは敷居が高いという方も多いと思います。ところがです、このページには付録として真空管のデータ:SPICE用真空管モデル(240種) Ver. 3.20 というページがあるではないですか。これを見てみると使いたい真空管の多くが載っています。これでSpiceがあればまずは問題なくシミュレートすることができます。ここではLTSpiceを使って、まずはこのEL34シングルアンプ

ampaudio.hatenablog.jp

 

を解析し、さらに改造案を考えていくようにしましょう。今日はここまで