研究室の音楽

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6J1 真空管バッファアンプキット1.回路解析①

今回からは6J1 真空管バッファアンプキットについてです。そもそも初めての真空管バッファアンプはこれでした。私はAliexpressで購入しましたが、Amazonとかでも売っています。付属のコンデンサとかが微妙に違っていて面白いです。写真とは違ったものが送ってきたりしますが、元々1000円から2000円くらいのものですので、ご愛敬です。

初めて作ったときは右も左もわからず、ただ作ってみたという感じでしたが、これの組み立てを通して、電圧増幅についてはかなり勉強になりました。

6J1を対象としたこのような真空管バッファアンプに於いて、まず、問題となるのはいかにして100V弱のB電源を作り出すかという点になります。本格的なアンプであれば、100Vからトランスを使って希望の電圧を取り出すわけで、しきいもしきんも高いわけですが、この手のアンプはアダプターを使って気楽に、というのが画期的なんだと思います。NFJのアンプでTUBE-00J系はDC12Vからスイッチングレギュレータで昇圧、TUBE-01J系は交流にしてトランスで昇圧、整流するというプロセスです。この中国製のキットはAC12Vから倍電圧整流回路で12x√2x2=±34Vを作り、それをコンデンサーとトランジスターを使ったフィルターで安定化しています。実際の真空管は64Vで動くことになります。(実際はAC12Vのアダプターで変わってくると思います。)倍電圧整流回路を使用するのでDC12Vでは電圧が上がらず、ぼそぼそとした音しか出ません。また、電流は稼げないバッファアンプ用の電源ですし、このキットを使われて商用電源からトランスで12Vをわざわざ作られてこの基板の12Vinに入れられている作例を見ますが、それならば±24Vを整流する方が、(少し基板は改造しないといけませんが)良いような気がします。また、100Vをそのまま整流してDC140Vでも定数を調整すれば6J1や6K4なら動くする気もするのですが。

真空管の電圧増幅部はとてもシンプルで、プレートの3結で動くことになります。今日は大学院の試験で一日潰れて疲れましたので、続きはまた。

こんな感じできます。6J1は上の橙のテープでプチプチに包まれて来ます