研究室の音楽

仕事中は研究室で音楽を聴いています。

NFJ TUBE-01Jの修理・改造8.修理と改造⑥

改良した昇圧回路の基板と新たに作ったリプルフィルター回路の基板を組み込みます。写真のような形になります。スペース的にぎりぎりですね。まず、前回改造した個体から稼働している昇圧基盤を取り外します。その際、-6dBの減衰抵抗である10kΩをBispaのLGMSFAに変更するのと、TUBE-00J Unlimitedの改造品との比較のため、出力コンデンサーを指月の1.2uFに変更しました。

本基板のVCCとVSSの入力のランドから被覆線を出し、リプルフィルター基板の出力に接続。昇圧基盤の出力のVCCとVSSのランドから被覆線を出し、リプルフィルター基板の入力に接続し、昇圧基盤のGNDとリプルフィルター基板のGNDを接続して、結線完了です。リプルフィルター基板はバルクコンデンサを抵抗とかが抱え込むような形で配置します。ショートしないように抵抗の向きとかも考えています。安定はグルーガンを使用しなくていいくらい安定していました。

第2次改造後の基板

さて肝心の音なのですが、元々電圧の差は少ないですし、電源の揺らぎはあまり関係ないかなと思いましたが、全然違いました。いろいろなアンプをいじっていますと改良した後、初めて聞くと何となくおとなしく感じることがあります。そのうちかなりの場合は実は変に強調された高音が是正されたり、不自然なホールトーンがなくなったりとかで、私の中では結局は改良後の方がよかったということになるのですが、今回はその傾向が顕著でした。聴き始めはまず、予想外に改造前とはかなり違うけど??という感じでしたが、3時間ほど聞いていると(エージングのせいかもしれませんが)定位はいいし、解像度もいい。すべての音が偏って強調されることなく、まんべんなくすべて聴こえるといった感じでしょうか。そういうとTUBE-00J系の改造、特にUnlimitedの改造後もそう表現できるのですが、実際は全然違って、Unlimitedの方はまるでアンプが消えたような感覚なのですが、こちらの方は明らかにこのアンプの音がします。でも、自然で心地よく5654Wで聴いているのですが、これがこの真空管の音なのではないかといった感触です。同じ真空管でもUnlimitedとは感じが全く違って、正直病みつきな感じです。一連の真空管ラインアンプの作製・購入・改造前は真空管のラインアンプって何のために入れるの?と思っていましたが、いや、こう実際使っていじってみると楽しくて仕方ないですね。6J1や6J1Pも試して、もう少し視聴を続けて、大丈夫なようなら他の個体も改造していきたいです。