研究室の音楽

仕事中は研究室で音楽を聴いています。

NFJ TUBE-01Jの修理・改造5.改造③

さて、コンデンサの容量をUPできないとすると次はディスクリートを用いた安定化ですが、これには一つ問題があります。安定化回路の入力電圧に対して出力電圧が下がってしまうことです。

このアンプの6J1を使用した時のロードラインを示します。黄色は参考の00Jの時のロードラインです。

01Jの方が窮屈ですよね。00Jの方はバイアスも-1.0V程度で直線性にも余裕があります。01Jはバイアスは-0.6V程度、振幅を大きくしようとしてバイアス電圧を下げる(カソード抵抗を上げる)と-に振れたときに曲線にもろにかかり歪みます。これが01Jでは6K4を標準にできない原因であると思いますし、入力のレベルが高いとひずむため、-6dBのアッテネータが01Jではついている理由ではないかと素人ながら考えています。ここで、さらに安定化のために電源電圧が下がる(±で最低0.6x2=1.2Vは下がる)と赤い線は左にずれるわけであまりうれしくありません。

安定化の出力電圧を下げたくなければ、入力電圧を上げればいいのですがこれはアダプターの12Vそのもので無理です。そうなると、昇圧回路の基板内で何とかするわけですが、一つはトランスの2次の巻き数を上げることで、これも試してみましたがなかなかに面倒です。(大きく動かすことも可能かもしれないので、後々また試すかもしれません。)もう一つは、整流回路のダイオードショットキーバリアダイオードにすることです。これによる電圧上昇は大きくありませんが、安定化の方も小さくすることはできるので、これで行きましょう。ただ、ショットキーバリアダイオードの耐圧には注意する必要があります。