研究室の音楽

仕事中は研究室で音楽を聴いています。

NFJ TUBE-00Jの回路解析、修理、改造15。改造⑩

TUBE-A3でB電源の電圧を上げて、違ったロードラインでアンプを動かしました。これを他のアンプでも試してみたいと思うのは人情でしょう。で、再びTUBE-00Jです。

元々ラインアンプの改造はこれから始めたのですが、TUBE-00J Unlimitedがこれと全くと言っていいほど同じ回路(デカップリングの容量が時々違うくらい)ですので、この二つの改造は結局部品の差、オペアンプカップリングコンデンサの差だけになってしまいます。これではつまらないですね。そこで00Jの方をTUBE-A3で得た経験をもとにB電源電圧を上げてしまおうというわけです。

ここでA3とTUBE-00JではDC-DCコンバーターの部品定数が少し違います。A3で試した改造は同じ結果を生みませんが、IC周りの部品定数を調整することで安定して138Vを得ることができました。バイアスもこれに伴って-1.6Vほどと深くなります

青が元の緑が改造後のロードライン

まずこの状態で聴いてみたのですが、正直あまりしっくりきませんでした。変わらない感じです。そこで、プレート抵抗を代えてもう少し寝かせてみました。これでバイアスは1.3Vになります。

橙色のラインで動きます

6K4を使うのでもこの方が(バイアスが浅くなるので)よい思います。B電源を上げても今まで改造に使っていたリプルフィルタ基板は使えますから、これに従来までの改造もそのまま使えます

 

ampaudio.hatenablog.jp

これで、音のぬけが格段に良くなりました。もともとのチューニングはおとなしめでしたが、プレート抵抗交換後はしっかりとした音の感覚です。これでUnlimitedとは全く違ったアンプになりました。