研究室の音楽

仕事中は研究室で音楽を聴いています。

デジタルアンプのZobel filter 2

デジタルアンプでの出力にあるZobel filterの検討のつづきです。アースに逃げる分の意味は何となく分かったとしますが、次に考えたいのが、これを構成するコンデンサの種類です。尊敬する先人も含め、ブログでこの部分のセラミックチップコンデンサをチップフィルムに変えると音がキンキンしなくなるようなことを投稿されているのが気になっています。以前はこの部分はもっと高周波のところに影響していると思っていましたのでセラミックの方で十分だし、そちらの方がよいのではと思っていましたが、LTSpiceの結果からは20kHzくらいに影響があるとすると、材質もものを言ってくるかもしれません。それぞれのSpiceモデルを作って検討というのは私には荷が重いので、実際に代えて聴いてみることにしました。前回の結果からもスピーカーによって効果は大きく変わってくると予想できるので、実際にやってみるのがはいいかなと思います。

微妙な差となるかもしれないので、FX202A/FX-36A PROを2台用意し、一台の220uFセラミックチップ4つを220uFの積層型メタライズドポリエステルに変更しました。

奥の青いのが交換したコンデンサ


ほんとならECHUのようなチップにすべきなのでしょうが、もったいないので写真の手持ちのTHDのものにしました。一台を改造しどちらがどちらかわからない状態で2台のアンプをつなぎ、セレクターで切り替えることで1日聴き比べて、最後に開けて答え合わせをするというのを5日してみました。正直、差はあるのではと思います。基本的に改造した方が柔らかい音になるのですが、定位などはむしろこちらの方が少し良いように思います。もともとの方が音が、余韻というかホールトーンとかがはっきりしているとも言えて、好みの問題と思いますし、3日目は正直どちらがどちらかあまりよくわかりませんでした。自分としては差があると結論したので5日目は寄生インダンクタンスを考慮して、THDのリードを短くしてみました。自分としてどちらを使うかと言えばフィルムの方と思います。D級臭くなくなるというのはこういうことをいうのでしょうか?