研究室の音楽

仕事中は研究室で音楽を聴いています。

ヘッドフォンアンプキット:LHPA-DIA_BUFFER-KITの作製・改造⑦

さて、今回の改造の元々の目的は出力カップリングコンデンサの駆逐にありました。そのためにはLHPA-DIA-BUFFER-KITは両電源で動く必要がありますが、供給電源は単電源であり、このキットは内部でカレントミラーを使ったレールスプリッタ―を用いて疑似両電源(±電源)を内部で作成します。前回の保護回路も(疑似)アースを中心として±0.6V以上の直流電圧がかかると保護されるようになっており、やはり疑似両電源が必要です。ですので、この機会にKITの内部にあるレールスプリッタ―ではなく、オペアンプとSEPP回路を使用した、より電力供給量の多いレールスプリッタ―を作製しました。回路図は以下の通りです。オペアンプは並列にしていますが、1回路だけで十分と思います。もったいなかっただけです。

レールスプリッタ(オペアンプ+SEPP)

注意すべきはD1とQ2、D2とQ3を熱結合すべき点でそうしないと熱暴走の可能性があります。(エミッタ抵抗もない。)具体的にはD1とQ2をアロンアルファでくっつけたのち、D1のアノードとQ2のベースを(基板を通さずに)直接はんだ付けします。D1とQ2で4つの端子を持った一つのデバイスみたいな形にします。

Q1はこの部分での一石のリプルフィルターであり、電力がいる場合はダーリントン結合で組むべきですが、オペアンプのドライブ程度ならこれで動くのではと思います。(hfeはできれば高いものを選ぶべきと思います。)また、入力の方に0.1uF程度のフィルムコンデンサを追加すべきだったかもしれません。