研究室の音楽

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YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キットの研究・改造13:入力カップリングを消したい③

昨年の暮れからぼちぼちと行っている入力カップリングコンデンサの省略についてです。YDA138は入力バイアス2.5Vを使用するので、0Vの入力と合わせるために間にインピーダンスが高い素子を入れます。カップリングコンデンサはこのような素子です。

YDA138の入力部


今回はここにコンデンサを入れる代わりにオペアンプを使います。そのうえでDCアンプとしても使用してオフセットを与えて2. 5Vを出力させます。これが第1案で今までやってきている方法です。まずは、これで完成を目指します。ここでの問題はオペアンプによる雑音の問題や通常ACアンプとしての使用ではこのような使い方はしないはずなのでその影響についてです。平たく言うと信号系に入れるのにコンデンサを入れるのとオペアンプを入れるのとどちらがいいかということを実験するということになります。また、このオペアンプによる前段にバイアスが必要では何をやっているかわかりませんからこのオペアンプは両電源で動かす必要があります。この負電源を作り出すにはスイッチングコンバーターが現実的ですが、ここに電源ノイズの問題も発生します。

2つ目の方法はYDA138を-2.5Vを基準として動かすというもので、これにはスイッチングによって本当に-2.5を作り出す方法とレールスプリッタ―を用いて2.5Vの部分を(仮想)GNDとする方法が考えられます。通常後者はパワーアンプとしては流れる電流の多さからGNDが安定しづらいので使用されませんが、本アンプは最大10WでYDA138自体は仮想GNDを使用せずに動くので試してみる価値があると考えています。この場合は信号系には余計なものは入らない代わりに、電源系が不安定になりやすくなるという感じです。これについてはまず、今回の改造が終わってから試してみて比較したいと思います。