研究室の音楽

仕事中は研究室で音楽を聴いています。

FX202A/FX-36A PROを修理しました。

昨年はD級アンプの検討をはじめてこのFX202A-36A PROのZobel Filterや電源を改良したりしましたが、その検討のために購入していたジャンクのうちICが焼けてしまっていた1台について、注文していたICが届いたので修理をしました。TDA7492PE、1つ送料込みで531円でした。

ショートしたところに電流を流し続けたのか、ICの電源供給の足の周りが結構きつく焦げてしまっています。低融点ハンダとヒートガンでICを外してみるとランドがはがれていたり、ICの足に焦げ付いて切れてしまった部分もありました。まずははがれかけて浮いてしまっているランドを丁寧に横によけて焦げている部分をなるべくきれいにします。浮いていたランドは丁寧に元に戻してフラックスを塗布します。はがれかけていて動いていてもICの足をはんだ付けをうまくすれば(浮いているランドも)動かなくなります。焦げの方がショートの原因になるのでテスターであらかじめ大丈夫か確認しておきます。


PowerSSO36タイプのはんだ付けはFX-98Eの修理で経験済みですが、今回はランドがやられている分だけ難易度が跳ね上がります。ICを置いてみるとランドが切れている部分は足がとどかない部分があり、半田ブリッジかメッキ線でブリッジしないといけないかもしれません。やれやれですがやられている部分が足が2こづつまとめて配線する部分なので、まだましです。まずは焦げで各ランドがショートしていないかテスターでチェックしたのち、端の36番ピンに予備ハンダしICをマスキングテープで仮固定してはんだ付け開始です。36番ピンのはんだ付け後、対角線上の18番ピンを各ピンがずれないようにはんだ付けしたのち各ピンをはんだ付けしていきます。テスターで結線とショートを確認して修正(これが面倒)してもやはりランドが切れている部分は断線しており、VCCの供給源でもあったことからスズメッキ線でブリッジをつくり結線しました。その際、隣の(GND線)とハンダブリッジしてショートしてしまったのでこれをまた修正しなくてはならず結構大変でした。


再度、結線とショートを確認したのち通電。各部の電圧をチェックし、入出力端子にDC漏れがないのを確認してからシステムにつないで音出しをしました。左の出力がないので焦りましたが、ケーブルの接続不良で結局音出しは一発合格でした。このボリュームを徐々に上げていくときの緊張感と音が出たときの解放感は何度やってもほんとたまりませんね。

数時間聴いていても問題ないようなのでレストア完了と思います。このFX202A-36A PROはZobelや電源を改良して遊んできましたが、ヒートシンクが不要な分だけ改造のためのスペースが広く、出力も私には小さすぎず大きすぎずちょうどいいので、今年はさらに改造をしていくベースにしようと思っています。