研究室の音楽

仕事中は研究室で音楽を聴いています。

オーディオ

EL34シングルアンプ4

前回までの記事、作製から試聴までが去年の2月から3月のことなのでかれこれ一年ほどほったらかしにしていました。重い腰を上げて改良していきたいと思います。 このアンプは5結でパワー重視の設計のようです。5結でゲインを上げておいて負帰還を多くかける形…

EL34シングルアンプ3

真空管アンプはトランスでスピーカーとアンプがいわば絶縁されているので安心感がありますね。逆に負荷をつけずに運転したらアンプが壊れるのでしょうが、高いスピーカーをお釈迦にされるよりは(アンプはトランスを交換すれば直せそうですし)かなりましな…

6K4 project: AIYIMAのTUBE-A3を改造9:6K4試聴

TUBE-A3の改造については終わりにするつもりでしたが、チューンナップを終えて5654Wで5654W用のチューニングで聴いているととても良いのです。そこで元々の目的である6K4ではどうなっているか確かめてみることにしました。真空管は6K4(北京 Military grade)…

EL34シングルアンプ2

さて作製はじめたものの「ラグ板ってなんじゃ」「どうやって固定するの」みたいなところから始まっており、ずぶの素人の工作です。実際の工作も初めはラグ板とシャシがショートしたりしていました。でも、回路自体はずいぶん単純というのが正直な印象で心線…

EL34シングルアンプ1

1年ほど前、中華アンプのキットでEL34の組み立てキットを買いました。真空管パワーアンプというものを試してみたかったのですが、作ってみたいという願望とお値段の関係からこれになったわけです。 https://ja.aliexpress.com/item/1005001836903348.html?sp…

NFJ TUBE-00Jの回路解析、修理、改造15。改造⑩

TUBE-A3でB電源の電圧を上げて、違ったロードラインでアンプを動かしました。これを他のアンプでも試してみたいと思うのは人情でしょう。で、再びTUBE-00Jです。 元々ラインアンプの改造はこれから始めたのですが、TUBE-00J Unlimitedがこれと全くと言ってい…

6K4 project: AIYIMAのTUBE-A3を改造7

さて、昨日のブログを見ていただいた方の中には5654W(6J1) はシャープカットオフ管なのだから、電源電圧を上げた場合はロードラインを寝かせて、バイアスを深く取ればゲインも上がるし良いのではないかと思われる方もいるかもしれません。私もそうでした。で…

6K4 project: AIYIMAのTUBE-A3を改造6

さて、ここまで方針を決めればもうあとは簡単です。電源の改造も終わっているので、プレート抵抗、カソード抵抗を交換するだけです。カソード抵抗は6K4(6BA6)と6J1(5654W)で入れ替えれるようにピンを立てます。こんな感じです。 4つ抵抗を代えています もの…

6K4 project: AIYIMAのTUBE-A3を改造5

さて第一目標の6K4を動かすときの回路は大体決まりました。次は5654Wや6J1の時どのような動作をするか考えてみましょう。5654WのIp-Vp曲線に改造前(赤)と改造後(オレンジ)のロードラインを重ねてみます。 今回はシャープカットオフ管なのでバイアスが深…

6K4 project: AIYIMAのTUBE-A3を改造4

B電源127Vがようやく安定したことで念願の電圧増幅回路に手を入れます。再び6K4のIp-Vp曲線状にロードラインを見てみます。 ここで電源が127Vに定まったということは大体ロードラインのX切片が127Vに決まったということを意味します。あとはどのような傾きの…

6K4 project: AIYIMAのTUBE-A3を改造3

さて、前回の方針を達成するにはまず、プレート電圧を上げるのが手っ取り早く、かつおそらく必要不可欠となります。TUBE-A3の電源回路はTUBE-03J+のものとほぼ同じ回路構成ですからDC-DCコンバーターの回路定数をいじって変更できます。抵抗以外、特にコンデ…

6K4 project: AIYIMAのTUBE-A3を改造2

昨日の方針 1.プレート電流を上げる。 2.プレート電圧を上げる。 3.6K4(6BA6)はリモートカットオフ管なのでバイアスは浅めにする。 がどうしてそうなのかを少しまとめてみましょう。まず、6K4の三極結合した時のEp-Ip特性をデータシートから見てみましょ…

YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キットの研究・改造27:仮ケーシング

案1と案2で試聴を続けていたYDA138アンプですが、案1を採用することにしました。案2も回路が単純でその分ダイレクトにいいと思いましたが、出力の±の電位差を頻繁に調整しないといけない状態でしたので案1にしました。オペアンプを交換するのもなんやか…

6K4 project: AIYIMAのTUBE-A3を改造1

手に入れたTUBE-A3を改造するにあたって、TUBE-03J+との比較をした結果ほとんど同じ回路構成であることがわかりました。この後の改造ですけどTUBE-03J+と同じ改造をしても面白くありません。 ampaudio.hatenablog.jp もともと掘り出し物ですので「壊してもい…

AIYIMA TUBE-A3とTUBE-03J+

AIYIMAのTUBE-A3を手に入れる機会があったのでTUBE-03J+と比較してみました。 左がTUBE-A3、右がTUBE-03J+です。外見、基板パターンともそっくりです。TUBE-03J+にはスイッチングレギュレーターをシールドで囲っていますが、そのシールドをつけるためのパタ…

YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キットの研究・改造26:入力カップリングを消したい⑯:第2案7

入力側のDC漏れがないこともチェックしてバラックのままですが、いよいよシステムに入れて試聴です。 まだ聞き込めてはいないので第一印象ですが、カップリングコンデンサをなくすのはやはりよい効果なのは間違いなさそうです。前回の第一案改造と同様、反応…

YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キットの研究・改造25:入力カップリングを消したい⑮:第2案6

つづいてバラックのまま、組み立てです。2.5Vのラインを新たに独立させた信号系のアースに、2.5VのGNDを基板上の信号系のアースに、13V強のラインをVCC、そのGNDを電源系のGNDに接続します。この際、基板上のDCジャックを外して対応しました。ここからACアダ…

YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キットの研究・改造24:入力カップリングを消したい⑭:第2案5

さて、基板組です。単純な基板ですが、先に述べたように組んだ後に回路を一度変更したので、修正が面倒でした。なにせ、ランドがすぐにとれるので、、配置図は回路変更前のものです。 -2.5Vのラインは信号(0V)とYDA138(13.4V)と分離しています。YDAでの揺ら…

YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キットの研究・改造23:入力カップリングを消したい⑬:第2案4

今回YDA138基板側では入力カップリングコンデンサをバイパスしたうえで、もともとの入力側のアースとYDA138のアースを分離しなくてはなりません。この二つは現状では当然つながっています。これを分離しなければなりません。この基板では入力側のアースはボ…

YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キットの研究・改造22:入力カップリングを消したい⑫第2案3回路変更

昨日の回路図で一度ユニバーサル基板上に組んだのですが、どうしても分圧抵抗(レールスプリット)のところの電圧が安定しません。LT-Spiceではうまく動くし、回路上で+側、-側での抵抗値を実際に計っても計算通りなのですが、電圧が合わず、分圧抵抗を上げ…

YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キットの研究・改造21:入力カップリングを消したい⑪第2案2

実際の回路はYDA138用の3端子レギュレータによる13V強の安定化電源と2.5Vを生み出す基準電圧を設けたnpnトランジスタによるリプルフィルター回路の二つになります。 YDA138は-2.5Vを基準に動くのですが、-側にpnpを用いたフィルターを付けるのではなく、2. 5…

YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キットの研究・改造20:入力カップリングを消したい⑩:第2案

去年から行ってきた入力カップリングコンデンサの追放は一応、満足のうちに完成が見えました。今も調子よく音楽を鳴らしています。ここで、創作意欲がなくならないうちに、以前のブログで述べた第2案について考えてみたいと思います。 第2案はYDA138を-2. 5V…

YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キットの研究・改造19:入力カップリングを消したい⑨:試聴

さて、ノイズ退治も運よく成功したのでバラックのまま試聴してみます。システムはラズパイDACから入力側の安全も考慮してTUBE-01Jの改造品(このごろのお気に入り)でうけてから、このYDA138の改造品にいれます。出力側は安全回路(DCオフセットによる遮断)…

YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キットの研究・改造18:入力カップリングを消したい⑧:調整

写真のようにバラックのままシステムに入れて、試聴してみました。 ブレッドボードの時に比べてノイズはかなり減っています。というか、ノイズの種類が違って今回はホワイトノイズっぽい。音はちゃんと出ているので調整していきます。原因としては1.配線ミ…

YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キットの研究・改造17:入力カップリングを消したい⑦

出来上がった基板をテスター片手に回路チェックをしたのち安定化電源につないでテストしました。電源基板は14.7V以上の入力でYDA138用の13.3Vを出力、また、±12Vを生成しています。オペアンプ回路は中で±10Vに安定化してオペアンプのフォルダーに供給してい…

YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キットの研究・改造16:入力カップリングを消したい⑥

いよいよ基板作製です。今回は両電源の安定化+オペアンプ回路の基板とYDA138用の安定化電源基板2つを作ります。もともとのキットはDC12Vでの駆動ですが、安定化での電圧ドロップがあるので15V以上の駆動(15または16Vを想定、それ以上でもドロップレギュレ…

YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キットの研究・改造15:入力カップリングを消したい⑤

ユニバーサル基板への実装ですが、私は実装図をKiCADを使って書いています。グリッドを2.54mm.にするとちょうどランド幅と一緒ですし、配線も0.5mm幅にしておくと見やすいです。基板は5cmx7cmの片面の安いもの(ランドがすぐ取れます)を使っています。KiCAD…

YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キットの研究・改造14:入力カップリングを消したい④

YDA138のバイアスを生み出すオペアンプ回路です。増幅率は2倍で-端子のところにオフセットの調整の回路をいれることでバイアス電圧を生み出します。出力側に抵抗がないのでオペアンプを選ぶかもしれません。入力バイアス電流によって入力側にもオフセットが…

YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キットの研究・改造13:入力カップリングを消したい③

昨年の暮れからぼちぼちと行っている入力カップリングコンデンサの省略についてです。YDA138は入力バイアス2.5Vを使用するので、0Vの入力と合わせるために間にインピーダンスが高い素子を入れます。カップリングコンデンサはこのような素子です。 YDA138の入…

FX202A/FX-36A PROを修理しました。

昨年はD級アンプの検討をはじめてこのFX202A-36A PROのZobel Filterや電源を改良したりしましたが、その検討のために購入していたジャンクのうちICが焼けてしまっていた1台について、注文していたICが届いたので修理をしました。TDA7492PE、1つ送料込みで531…